ビジネスバッグの形態の1つである「ダレスバッグ」。ビジネスバッグを新調するなら、候補に入れておいても良いかもしれません。
今回は特徴や歴史、魅力、そして気になる使い勝手まで、ダレスバッグについて徹底的に解説します。
Contents
●ダレスバッグってどんなバッグ?
ダレスバッグとは比較的大きくて、金具で開口部を留めるブリーフケースのことです。
ダレスバッグと呼んでいるのは日本国内のみで、欧米では医師や弁護士が使っていたことが多いので、「ドクターズバッグ」や「ロイヤーズバッグ」と呼ばれています。
外交官や大使も好んで使っていて、終戦直後の1951年、当時のアメリカ国務長官であるジョン・フォスター・ダレス氏がサンフランシスコ平和条約を締結するために来日し、そのときに携えていたブリーフケースが注目されました。
日本の鞄職人が、ダレス氏が持っていた鞄を真似て作り販売したことで、ダレスバッグという呼び名が定着して普及しました。
収容力やデザイン性の高さ、高級感から、現在は医師や弁護士、外交官だけではなく、多くのビジネスマンが愛用しています。
特にダレスバッグと呼ばれるバッグは、革張りで底面がフラッドになっており、片方の側面がR曲線を描いた形状になっているのが特徴です。
●ダレスバッグの魅力
ダレスバッグの魅力といえば風格です。クラシックなデザインですが、大ぶりなサイズで重厚な輝きのある革張りのバッグなので、気迫すら感じさせます。
社会的地位が高い職業の人々が好んで使っていたのも、こうした風格があるからなのかもしれません。
パッと見ただけでも「会社の重役が使っていそう」というイメージが浮かぶかと思います。
全面革張りなのでお値段も高いのですが、ナイロンや合成皮革では味わえない風合いを楽しめます。
比較的しっかりした革を使っているので、買った直後は少々硬く感じるかもしれませんが、使っているうちに手に馴染んで、ツヤも深くなってきます。
持ち手の部分も革張りになっているので、手に馴染む感覚も味わえ、使えば使うほど愛着が出てくる逸品です。
フォーマルを感じさせるフォルムはスーツにぴったり。大きくて風格もあるので、ビジネスシーンで使えば「仕事ができそう」というイメージを与えられるかと思います。
●ダレスバッグの使い勝手はどう?
いくらデザイン性が良くても、実用性が低いと困りますよね。ここからはダレスバッグの使い勝手について、メリットとデメリットに分けて考えていきましょう。
・ダレスバッグのメリット
やはりいちばんのメリットは収納力の高さです。マチが広くて、開口部も大きく開くので、膨大な書類もノートパソコンも楽々持ち運ぶことができ、探し出すのも容易です。
往診のときに多くの医療器具を持ち運びやすいから、医師がダレスバッグを愛用するようになったとも言われています。
特に資料やパソコン、商品など荷物が多くなりがちな営業マンにとっては荷物を運ぶ便利なツールとして、そして風格を演出するアイテムとして活躍することでしょう。
開口部は金具で留めているので、荷物を取り出す時は金具を操作するだけでスピーディーなのも大きな利点です。
いちいちチャックを開け閉めする動作がないだけでも、手間が省け、スマートさを演出できます。
自立式なので、壁にもたれかけさせる必要もなく、床に寝かせて置く必要もないので、使いやすくてバッグが汚れません。
以上のように、クラシックなスタイルでありながらも、荷物がたっぷり入ってスマートに出し入れでき、自立するので使い勝手はかなり良く、実用性が高いバッグと言えます。
もちろん、本革であれば耐久性もバツグン。大切に使えば10年以上は優に使えるかと思います。
・ダレスバッグのデメリット
たっぷりとした収容力があるサイズがデメリットになることもあります。かなり大振りなバッグなので、電車などで移動するときには網棚に上げにくかったり、座っているときに膝の上に置きにくかったりするかもしれません。自立式なので、床に置いておくのが良いかと思います。
また、革でできているダレスバッグはナイロン製のビジネスバッグと比べると重く、1日中歩き回ると疲れてしまうかもしれません。
こうしたデメリットを解消するために、肩がけができるショルダーベルトが付属しているものもあります。
また、最近のビジネスバッグはポケットがたくさん付いていて、荷物を整理して収納することが可能ですが、ダレスバッグはデザイン重視で作られているため、どうしてもポケットが少なめ。収容力は圧倒的に高いですが、整理して持ち運ぶという点では通常のビジネスバッグに軍配が上がります。
●ワンランク上のビジネスマンを目指すならダレスバッグ
デメリットも少なからず存在するのですが、それ以上に高級感や風格あるデザイン性、そして圧倒的な収容力という魅力があるのがダレスバッグです。
一度使ったら手放せない逸品で、周囲の眼差しも変わってくるかと思います。ビジネスバッグの新調をお考えなら、ダレスバッグを検討してみるのも良いですね。